昨年好評を得ました内容を継続し、「作る。進化する。」のフレーズの下、たくさんの応募者の中から書類選考・二次審査を通過した6名が集結。
特別審査員のコシノジュンコ先生をはじめ、スワロフスキー・ジャパン(株)クリスタル部門アドバイザーのみなさん、JGA代表として山岡理事の前で一人ずつプレゼンを行いました。厳正な審査の結果、2019年のグランプリは認定講師歴1年半の岩永和代さんに決定。賞金30万円と副賞が贈られました。
「認定講師に成り立てで、自信がなかったのですが、3月に理事からのお知らせで『とにかく出しましょう』という言葉に、背中を押してもらい、グランプリもいただけて大変うれしく思います。ありがとうございました」と涙ながらに喜びを語りました。そして、準グランプリは大住美和子さん、中島由利香さんの2名に決定しました。
コシノ先生は、「皆さん、回を重ねるごとに成長していて、作品もコンセプトも本当にますます良くなっています。グルーデコ®は日本独特の技術だと思いますので、皆さんこれからも自信を持って世に広めてください」と受賞者を前にコメント。山岡理事も「1年に渡り2019年のグルーデコ®・アワードを進めてまいりまして、成長した作品を本日拝見することができて、とても幸せな思いです」と喜びを語りました。
<コシノ先生総評コメント>
受賞者の皆さまおめでとうございます。
回を重ねるごとに、だんだんと成長していて、作品もコンセプトも本当にますます良くなっていて、本当にこれからが楽しみだと思います。今回受賞されなかった方も、グルーデコ®本来の良さを生かし作品を忠実に作れば、今後にも繋がるかなと思います。グルーデコ®は本来、wGlue®とスワロフスキーを使うもの。そういう意味で、光をデザインするものとも言えます。
今回、グランプリを受賞された岩永さんの作品は地球の明かりをうまくスワロフスキーで表現していました。
そして、グルーデコ®には色々な可能性があり、何でもできてしまう反面、まず自分でどんなものを作りたいか、コンセプトがしっかりしていないと出来がいい作品にはなりません。日常的に使える小さなアクセサリーもグルーデコ®の良さですが、コンテストの場合は、「魅せる」ということが大切だと思います。
今回のグランプリ作品のようなダイナミックな考え方の作品は、やはり面白いですね。自分が楽しいだけではなくて、1つのステージとしての見映えも計算しながら応募された方がいいと思います。
第三者が見ても面白いと思うもの、メッセージ性が伝わるけど技術もきちっとしている、その辺りもトータルで見て評価しています。
これからもグルーデコ®の可能性がどんどん広がっていくのを感じました。
グルーデコ®は日本独特の技術だと思いますので、皆さんこれからも自信を持って世に広めてください。
<スワロフスキー社様総評コメント>
グルーデコ®はいわゆる商業的なものではなくて、趣味からスタートしているからこそ、発想が豊かで、面白い使い方をされる方が多いと感じました。毎回とても驚かされて、楽しく拝見させていただいています。今回、良かった方、悪かった方、色々な方がいらっしゃると思いますが、皆さんの費やした時間や努力には、毎回本当に頭が下がります。
審査では演出力やプレゼン力みたいなものが要求されますし、実際に皆さん技術力だけでなく演出する力も上がってきていると思います。コシノ先生はもちろん、私たちもスワロフスキーでデザインをしているので、グルーデコ作家として皆さんを見た時に技術力があるのは前提条件で、それにプラスして、この作品で何を見せたいのか、何を表現して、メッセージをどう伝えたいのかという点がダイレクトに伝わってくると、我々としても高評価を付けたくなります。
二次審査、最終審査と残る方たちは、他の作家さんの憧れの存在だと思います。なおさらもっと勉強をしたり、美術館に行ったり色々なものを見て、どういう思いで作っているのか、その作品の向こう側の見えない部分までも想像しながら見ると、ご自身が作られるものも、今まで以上にクリエイティビティが上がっていくと思います。
今回グランプリを取られた岩永さんはアンホイルと、ホイルのあるチャトンを使い分け、海の深さと陸の隆起している部分をうまく表現されたところが良かったと思います。スワロフスキーは光るものという印象が強いですが、光るものと光らないものをどう際立たせるかを考えると、もっと面白いものができると思います。コシノ先生が総評でおっしゃっていた、「光をデザインする」にも通じるのかなと思います。せっかくスワロフスキーを使うのでしたら、どこに意思を持って光らせるのか、ということもメッセージとしてあると、スワロフスキーのポテンシャルも一緒に表現していただけるのかなと思います。
<山岡理事総評コメント>
1年に渡り2019年のGluedeco Awardを進めてまいりましたが、成長した作品を本日拝見することができて、とても幸せな思いをさせていただいております。今日、コシノジュンコ先生とスワロフスキー社の方々の審査を踏まえまして、厳正に審査いたしまして、グランプリを決定しました。また次回、さらなる挑戦をしに来てくださればうれしいです。
来年度のテーマは「身につけるアート」を予定しています。
次回もたくさんのご応募をお待ちいたしております。
グランプリ
地球(太陽系の惑星の一つである地球)
岩永 和代
準グランプリ
殻を破る~move forward
大住 美和子
【something blue】(サムシング ブルー)
中島 由利加
<受賞理由>
とてもきれいで完成度が高く、インパクトがありました。展示の仕方も良かったです。後ろの黒いパネルにスワロフスキーの光が反射すると、オーロラのような感じになって。作品自体が回転すると、光がとても美しくて、本当に太陽の光がパッと入るようなイメージで、すばらしかったです。